ペーパー読み首相にも是非みていただきたい、久々の星5つ映画 | シネマ万華鏡「英国王のスピーチ」 - 日経
日経11.02.25夕 人前で話をするのが苦手という人はけっこう多いだろう。それがもし一国の王だったとしたらどうか・・・国家の命運に関わる・・・現エリザベス女王の父、ジョージ6世がモデルである。子供時代から吃音に苦労・・・ラジオ放送のマイクの前に立った国王が口を開くそのときまで、サスペンスは高まり続ける・・・演出は大仰さがなく・・・言語聴覚士との出会いと・・・友情・・・弱点を抱えた国王の傷つきやすい素顔が明らかになるほど、観客としても応援せずにはいられなくなる・・・★★★★★(映画評論家 野崎 歓)・・・ 久々に出た星5つ。 映画『英国王のスピーチ』(原題:King's speech)公式サイト 2月26日(土) TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開 もし国王がスピーチ下手だったら?ではなく、実際にスピーチ下手だった英国王の話らしい。国王がスピーチ下手というのは厳しい。本当に国家の命運に関わる。 スピーチ下手ですぐに思いつくのは我らが日本国首相、菅直人総理大臣だ。APECでの胡錦濤中国国家主席との会談でペーパーを読んでいた場面を今でも苦々しく思い出す。 ジョージ6世英国王はスピーチの重大さをよく認識していて、国のためにきっと血の滲むような努力をしていたに違いない。しかし、日本国首相はどうか?得意でないのは仕方ないが、努力や心意気は見せていただきたい。しかし、ペーパー読みでは到底それらは感じられない。 スピーチ上手で知られる、Apple CEO スティーブ・ジョブズ氏だって、プレゼン前には相当なリハーサルを重ねているそうじゃないか。 自分もこの映画をみて、スピーチの重大さをよくよく認識したいと思った。