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ライムに変換された音符が生命力みなぎる精子に変換されて耳の粘膜に着地。そして何かが生まれた。 - RHYMESTER MANIFESTO 「Come On!!!!!!!!」

久しぶりの「人生この一曲」は、日本語ラップを代表するグループのひとつ、RHYMESTERのアルバム「MANIFESTO」に収録されている「Come On!!!!!!!!」だ。 RHYMESTERのMicrophone No2ことMUMMY-Dは、自分たちがやっている音楽が一般的にはまだまだ大した評価を受けていないと感じているらしい。 そこで彼は、ラップと他の音楽が決定的に違うものは何かと自分に問うたそうだ。その答えは「リズム」であると。その思索の結果を実際の音楽にするとこうなったようだ。 2:45あたりからだ。 ・・・ Okay, stop the beat Mr. DJ オレをハダカにしてみたいらしいぜ テストしたけりゃしてみなオレのオタマジャクシ 粘膜に見事に着地 まるでギャラクシー揺蕩う(たゆたう)ミルキーウェイ ぶちまけるコトバは白濁し 巧みな戦略(タクティクス)ふざけた作詞に隠し 気取るのさ音楽史上一の白痴 Yeah,いざ明言しよう This is HIP HOP, this is the RHYTHM, the REBEL マスが骨抜きにしようとしても 手に負えないのさどうしても トゥルルラッタ トゥルルラッタッタ トゥルルラッタッタッタ 真実は韻律の中にある 2000小節彼方でオマエを待つ Can u follow me? Come On!!!!!!!! ・・・ このMUMMY-Dのパートでビートが止まる。音はMUMMY-Dのライムのみ。 MUMMY-Dによって独特のリズムを伴ったライムに変換された音符が、さらにみなぎる生命力にあふれた精子に変換され、無限に集合して白濁した底知れぬ銀河となった。その精子の一つが自分の耳の粘膜に着地して、確かに何かが生まれた。 RHYMESTER・・・すばらしいよ。MUMMY-Dすばらしい!最高だ。まさに説明不要。とても文章で表現できるようなものではない。ゆえに自分の文章など、どうでもいいが、書かざるを得ない。 つい先日サッカーの三浦知良氏の記事について書いた。 琴線探査: ある分野を極めた人間は、世の中の法則のようなものを垣間見るのかもしれない | 身体能力だけじゃない サッカー人として 三浦知良 - 日経 MUMMY-Dにも特にこの言葉で同じものを感じる...

いっときたいなら、いっとけばいいのだ。これでいいのだ。 TNT「Intuition」

今日はすごく暖かい。もう春が来たようだ。 春になると必ず聴きたくなるのが、このTNTの「 Intuition 」だ。 トニー・ハーネルの澄み切ったハイトーンヴォイス。ロニー・ル・テクロのエッジの効いたギターサウンドとリフ。 ちょうどあの頃、中学を卒業して新たな高校生活に期待を抱いていた。マウンテンバイクを駆って春風を受け、この曲を聴きながら坂道を爆走すると最高なのだ。Yeah! ROCK'N'ROLL!! 曲だけではない。歌詞も春にピッタリ。希望に充ち溢れ、元気が出る。 一回ちゃんと訳してみたいと思っていたのだ。TNTの歌詞はかなり詩的で、文語が使われていたり倒置されていたり、自分にとってはかなり難しいけど、自分なりの解釈を加えながらなんとか日本語に訳してみよう。 「Intuition」 TNT One fire, a silent storm in every spirit すべての魂に宿る 静かなる嵐と炎 Locked behind a lonely dream still aware まだ感じている 閉ざされた向こうにある孤独な夢 ※ブリッジ When soldiers of fortune take your mind 金に目がくらんだ兵士たちが 君の心を奪おうとした時 The heart is your kingdom like magic when you find まるで魔法のように 心は君の守るべき王国だと気づいたら ※サビ Intuition, one decision 直感だ 決断ひとつなんだ Hold your heartbeat in your hand, oh 自らの鼓動を手に握り締め 感じるんだ Intuition, one decision 直感だ 必要なのは ただひとつの決断なんだ Let your dream command, oh 夢があるなら 実行するんだ One answer, the destiny of every moment 答えは いつでもすべての運命的瞬間にある Lost inside a hungry voice in the dark そして 暗闇の中の満たされぬ声の内で途方に暮れている N...

善と偽善 「We Are The World」 - USA for Africa

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敬愛するマイケル・ジャクソンさん(以下、愛を込めて「マイコー」)が星となって一ヶ月が経った。マイコーが星になる前からこの歌について書こうと思っていたが、今こそ書く時だろう。 マイコーは我々にたくさんの素晴らしい歌を遺してくれたが、その中でも最もマイコーらしく、素晴らしいと思う歌はこの「We Are The World」だ。 確かにこれはマイコーだけの歌ではない。しかし、マイコーは最も中心的な役割を果たした。レコーディングの日、この曲のためにアメリカンミュージックアウォードを辞退したことからも、その気合いの入れようが理解できる。 この曲のレコーディングの前、エチオピアから帰ってきたUSA for Africaの発起人、ボブ・ゲドルフさんはこういった。 ・・・この曲で何百万人の命を救うためにも、彼らの命の値段を伝えます。7インチレコードたった1枚分です。・・・アフリカで起きているのは歴史的規模の犯罪で、加害者は欧米諸国です。倉庫には何十億トンもの食料が余っているのに飢えている人々に与えない。・・・暗くさせる気はありませんが、これを聞けば、皆さんの想いをこの歌に表現できると思います。・・・ ジェーン・フォンダさんはこういった。 ・・・アフリカの悲劇を見過ごせません。見過ごすことは良心を捨てる事と同じです。・・・ こういう話を聞くと、中にはこう考える人が出てくる。 ほう。しかし、世界にある問題はアフリカの飢餓だけではない。他にも同じような問題がたくさんある。確かに彼らはこの飢餓問題には目を向けたが、他の問題には目を向けていない。しかも結局1回限りではないか。全てをボランティアでまかない、収益を全額寄付するといっても、所詮は偽善ではないのか? これは過去の自分の事だ。 その後、この考え方は多分間違っていると考えるようになったが、さらにその後、明らかに間違っているとまで考えるようになったのは、マザーテレサのこの言葉のためだ。 「利己的な目的でそれをしたと」いう人、「邪魔立てする人」とは、まさに過去の自分の事ではないか。 確かに世界には解決すべき問題は山積みだし、USA for Africaは一回限りだったかもしれない。 しかし、そういう自分は世界のために一体何をしたというのだ?頭でっかちで批判ばかりして、結局何もしていないではないか。 マイコーと同じく中心的な役割を果たしたステ...

信頼と孤独の狭間で We are all alone - アンジェラ・アキ

この曲はアンジェラ・アキさんのアルバム「ONE」の一曲。原曲はBoz Scaggsさんの同名曲だ。 全編ピアノとボーカルのみ。このスタイルは武道館弾き語りライブや「ONE」というアルバム名に見るように、彼女の原点そのものだろう。彼女のピアノとボーカルの他には何も要らない。 彼女のバージョンの歌詞は原作の日本語訳ではなく、ほぼオリジナルといっていい。もちろん原曲の歌詞も良いが、彼女のバージョンはもっと好きだ。 悲しみから自分を守る方法 色々身に付けて来たが 未だに 一人だ 気を許して笑う事が 出来なくなったのは 信じる事を恐れているから 自分の小さい頃の写真を見ると、自分の事ながら「なんていい笑顔なんだ」と思う事がある。果たして、今の自分はこのように笑えるのだろうか。いや多分、昔のようには笑えまい。 大人になるに従い様々な経験を積むうちに、世の中には様々な悲しみがある事を知るようになる。その一つの結果として人を心底には信用できなくなる。どうせいつかは離れる時が来るのだ。ならば、はじめから深入りするのはやめよう。そう思うようになる。 美輪明宏さんの「腹六分」という人付き合いの原則を思い出すが、これは大人の処世術としては正しいと思う。現実は人を強く信じれば皆が幸せになれるほど甘くはないし、信じ過ぎてダメージが大き過ぎると、先へ進めなくなるからだ。とにかく、人は先へ進み、生きなければならない。 しかし、人を信用しない限り孤独が続く。孤独も怖いが、かといって人を信用するのも怖いのだ。そしてこの微妙なジレンマの中で笑うから微妙な笑顔になる。人間の心と体というのは本当に正直なものだ。 自分の場合は幸運なことに、心底信頼できる生涯の伴侶を得た。きっと長く続くであろう人生の中で、これからどれだけ自分が傷つこうとも、少なくとも伴侶の前では微妙な笑顔をせずに済む。 この曲を聴く度、この幸せがいかに奇跡的なことであるか、そして、どれだけ伴侶に感謝しなければならないことなのかを強く思い出す。 しかし歌というものは、これだけの文章、いやそれ以上のものをたった数秒、数行で表現してしまうのだ。歌は、音楽は、やはり素晴らしい!!

自分を信じることは戦いだ A Nation Free - TNT

この曲はTNTのアルバム「Intuition」の1曲目で1分程度の非常に短い曲。しかしこの短い時間の中でも、完全に一つの世界が出来上がっている。 この曲で特に感動するのは歌詞だ。歌詞はたったの4センテンス。これを自分なりに対訳するとこうだ。 Say your prayers tonight 今夜 祈りを捧げろ Chase your dreams in flight 心を空に解き放ち 夢を追いかけろ Hold your fire high たいまつに宿る情熱の炎を高く掲げるんだ We shall be a nation free As one 我々は一つの自由の国となるのだ こんな情景が浮かんでくる。 夜、一人。不安を感じながら夢を想い、静かに祈る。そして夜明けに近づく中、心を空に解き放ち、たいまつに宿る燃えさかる情熱の炎を高く掲げながら、夢や希望という夜明けに向かって飛翔してゆく。 最後のセンテンスで曲名ともなっている「A Nation Free」が何を指すのかは未だによく分からないが、自由を求める人々の国という感じだろうか。 多くの人がそうであるように、自分も自信がなくなる事がある。 そんな時、この曲を聴くたび、 自分自身を信じることは戦いだ。夢や希望が叶うかどうかは問題ではなく、とにかく心を自由にして信念を高く掲げ、勇気を持って戦っていけばいいんだ。きっと、それこそが生きているという事なんだ。 ということを強く思う。

「人生この一曲」をやってみよう

前から考えていた「人生この一曲」というトピックを始めてみようと思う。 これまでも自分の人生はかなり音楽に助けられ、育てられてきたと思う。良い音楽に出会うたびに様々な事を考え、感じてきた。これまではその思考や感情を記録してこなかったが、これは非常にもったいない。 たまに自分が本当に好きなアーティストや音楽は何だろうと考えるときがあるが、自分の音楽に対する食性は雑食のため、たくさんあり過ぎて分からない。というのは言い訳で、実は本当には自分の事が分かっていないのだ。 「琴線探査」は自分という人間を日々少しずつ考えていくブログだ。この趣旨にも合致する。 一つだけルールを決めておこう。 「人生この一曲」に挙げるべき曲かどうかは、自分が死ぬ前にもう一度聞きたいかどうか?という一点で判断すること 。流行っているからとか、何となくという理由で選ぶべからず。 さぁ、自分の人生に真に影響を与えた曲はどれだけあるのだろうか。探しにいこう。