「コクリコ坂から」公開記念 手嶌葵コンサート at 神奈川県立音楽堂へ逝く
昨日21日に「コクリコ坂から」の公開記念の手嶌葵たんのコンサートに逝ってきた。まさに「逝ってきた」という感じの昇天コンサートだった。
16:30オープンの17:00開演という、通常ライブでは考えられない早い時間帯。子供たちが来るかもしれないという配慮だろうか。日曜だったという配慮だろうか。とにかく良かったと思う。ライブ後も余裕で食事ができたから。
場所は今回はじめての神奈川県立音楽堂。古い建物なんだけど、音が良いと感じた。ピアノが鳴ると、なんだか直接聞こえるというより天から音が降ってくるような感じ。葵たんの声にもピッタリ。さすが、矢野顕子さんがわざわざここでレコーディングしたというのもうなずけた。
ゴーヤカーテンがかなり大々的にはられていた。ミニゴーヤがいくつもできてた!
ライブに行くと、チケット確認時にもろもろのパンフレットが渡されるのが常。今回もそう。しかし中身を見ると「PROGRAM」という一枚が。これは要するにセットリスト。さながら「おしながき」とか「本日のコースメニュー」といった感じだ。
普通、ライブでセットリストをはじめにバラしてしまうことはない。ただ、クラシックのコンサートでは目にすることがある。つまり、葵たんのライブは「ライブ」ではなく、よりクラシック的な「コンサート」という意味なのだろうか。個人的にはどちらでもよいのだけど、葵たんには雰囲気的に「コンサート」の方が合ってるのかな?と。
ライブは海の音のSEから始まった。
葵たんはライブでミスるのは常。今回ははじめの曲でいきなりミス(^^); 最終公演ということで、緊張したのだろう。で、「ごめんなさい」と素直に言ってしまう。いや、別に構わないんだ。この「ごめんなさい」を聞くことは、葵たんは相変わらずの緊張しぃだけど、相変わらずの謙虚さを持っている、ということを確認するようなものだから、それはそれで嬉しいことなんだ。
アルバムを聞いた時から感じていたのだけど、今回はこれまでのように「シリアスにかっこ良く」というだけでなく、「明るく楽しく可愛く」歌えるようにもなりたいのだろうということ。それは葵たんがおっしゃった「口角を上げて歌う」という言葉に集約されていると思う。それを特に感じるのが、「エスケープ」と「朝ごはんの歌」だ。特に「朝ごはんの歌」は可愛らしくて良かったなぁ。
今回、葵たんのライブとしてはめずらしくクラップが巻き起こった。「やさしさに包まれたなら」でのことだ。音楽監督の武部聡志氏も絶賛した出来だった。ここでまた、葵たんにはめずらしく、控えめながらもクラップを煽るような仕草が。これまででは考えられないことだ。
このクラップを誘ったのはピアノ・キーボードの紺野紗衣さんだった。モチのろんで武部さんも素晴らしかったけれど、紺野さんも前半のピアノ、後半ではキーボード、そしてアコーディオンと素晴らしい演奏をされた。
ベースの竹下欣伸さんもウッドベース、エレキベースと素晴らしい演奏されていたし、パーカッションの若森ちさこさんも本当に様々な鳴りモノを操っておられて素晴らしかった。
ギターの知念輝行さんも素晴らしかったのだけど、今回のメンツではあまりギターが前へ出ることは難しかったかも。ギターサウンド好きとしては、もう少し前に出てきてもらってもよかったかなと。
中盤でお喋りタイムとなり、なんとジブリの鈴木プロデューサーがいらした。しかも普通に客席から。驚いたわ。鈴木Pも葵たんの変化にお気づきだったようで「いい人でもできた?」的オヤジ丸出しな質問を(^^); もちろん葵たんは「それはここにいるお客さんです」とかわす。そして、普通に客席へ戻っていった・・・
確か武部聡志さんにピアノが交代してから2曲目だった。今回のアルバム中、最も好きな曲で、今回はこの曲を聴きに来たといっても過言ではない曲、それが「赤い水底」。
しかし、武部さんのピアノが素敵すぎて聞き惚れてしまったのか、あまりに自然すぎたのか、はたまた気合の入り過ぎか、葵たんは入りをミスってしまった。またも「ごめんなさい」してしまうのだけど、その後は気を取り直してバッチリなパフォーマンス。
そりゃもちろん、目を閉じて葵たんの声と武部さんのピアノを堪能しましたとも。
ただ、多分スタッフだとは思うのだけど、客の近くでシャッター切りまくるのはおやめいただけませんでしょうかね。ロックやヒップホップのライブと違うのだから。
ライブ中、赤ちゃんが何度もぐずっていた。シャッターの音と違い、こういうのはまったく構わない。むしろ愛おしくさえ思う。どうやら葵たんもそうらしく、「子供の声を聞くと幸せになる」とおっしゃっていた。
「もうちょっとやけんね〜」と博多弁が出る一幕も。葵たん同様、福岡出身の妻が言うには「博多弁が出るということは相手に対して心の障壁を取っ払っているからだ」と。うん。そう思うわ。
葵たんと言う存在は営業という世界とは全く遠い存在だと思っていたのだけど、ライブ中何度も映画の宣伝をされていた。これも心の変化の一つのあらわれだと思う。決して鈴木Pの面前だというだけでもないだろう。
「いい映画だから、見て欲しい」という気持ちが伝わった気がする。実はまだ見ていない。DVDでいっか?と思ってたけど、映画に行く気になってしまったよ。葵たん、成功ですわな。
葵たんが東北の学校に行かれた時の話があった。すごく歓迎されたそうだ。そしてその後、その学校の代表の子から手紙が来たらしい。葵たんはとても嬉しかったそうで、思わず思い出し泣き。不覚にも、自分もつられて泣きそうになってしまった。
「PROGRAM」には入ってなかったので一瞬気を落としたが、これはアンコールで出るに違いない!とすぐに気を取り直していたのだけど、やはり出た!
「コクリコ坂から」のキャッチコピーでもある「上を向いて歩こう」。今年はやっぱこれだわ。鈴木Pは時代性にこだわる。いつもコピーで相当悩んでおられると思うのだけど、今回は悩まなかったのではないだろうか。優しさと、前向きさと、明るさと。それくらい「これしかねぇ」的な強力なコピーだと思う。
この曲を葵たんが歌ってくれることにまた意義がある。まさに祈りと癒し。その歌声は天女のごとくだ。これが逝ってしまった理由だ。
3.11後、天皇皇后両陛下をはじめ、天皇家の方々は精力的に被災地を訪問された。ひたすら国家の安寧を祈り、そして心身ともに傷ついた国民を少しでも癒すためだと思う。恐れながら、このような崇高な天皇家の方々と、葵たんの姿が重なって見えた。
ところで、これレコーディングしてないの?
いつにも増して、大変豪華で密度の濃いライブだったと思う。この記事の長さを見れば、客観的に見てもそれはよくわかる。
単に音楽的にというだけではない。手嶌葵という人格の様々なエッセンスに触れられたという意味でも、素晴らしいひと時だった。
葵たん、バンドの皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました!
開演時間が早い
横浜は最終公演 |
神奈川県立音楽堂は音がいい
場所は今回はじめての神奈川県立音楽堂。古い建物なんだけど、音が良いと感じた。ピアノが鳴ると、なんだか直接聞こえるというより天から音が降ってくるような感じ。葵たんの声にもピッタリ。さすが、矢野顕子さんがわざわざここでレコーディングしたというのもうなずけた。
ゴーヤカーテンがかなり大々的にはられていた。ミニゴーヤがいくつもできてた!
めずらしい「PROGRAM」
「PROGRAM」つまり、セットリスト |
普通、ライブでセットリストをはじめにバラしてしまうことはない。ただ、クラシックのコンサートでは目にすることがある。つまり、葵たんのライブは「ライブ」ではなく、よりクラシック的な「コンサート」という意味なのだろうか。個人的にはどちらでもよいのだけど、葵たんには雰囲気的に「コンサート」の方が合ってるのかな?と。
葵たん、はじめからコケる(^^);
ライブは海の音のSEから始まった。
葵たんはライブでミスるのは常。今回ははじめの曲でいきなりミス(^^); 最終公演ということで、緊張したのだろう。で、「ごめんなさい」と素直に言ってしまう。いや、別に構わないんだ。この「ごめんなさい」を聞くことは、葵たんは相変わらずの緊張しぃだけど、相変わらずの謙虚さを持っている、ということを確認するようなものだから、それはそれで嬉しいことなんだ。
葵たんの心の変化
葵たんのサイン「あおい。」 いいですねぇ |
めずらしくクラップが巻き起こる
今回、葵たんのライブとしてはめずらしくクラップが巻き起こった。「やさしさに包まれたなら」でのことだ。音楽監督の武部聡志氏も絶賛した出来だった。ここでまた、葵たんにはめずらしく、控えめながらもクラップを煽るような仕草が。これまででは考えられないことだ。
バンドも素晴らしかった
このクラップを誘ったのはピアノ・キーボードの紺野紗衣さんだった。モチのろんで武部さんも素晴らしかったけれど、紺野さんも前半のピアノ、後半ではキーボード、そしてアコーディオンと素晴らしい演奏をされた。
ベースの竹下欣伸さんもウッドベース、エレキベースと素晴らしい演奏されていたし、パーカッションの若森ちさこさんも本当に様々な鳴りモノを操っておられて素晴らしかった。
ギターの知念輝行さんも素晴らしかったのだけど、今回のメンツではあまりギターが前へ出ることは難しかったかも。ギターサウンド好きとしては、もう少し前に出てきてもらってもよかったかなと。
ジブリの鈴木Pあらわる!
吾郎監督も鈴木Pもサインが読みやすい いいですねぇ |
「赤い水底」で入りが・・・
確か武部聡志さんにピアノが交代してから2曲目だった。今回のアルバム中、最も好きな曲で、今回はこの曲を聴きに来たといっても過言ではない曲、それが「赤い水底」。
しかし、武部さんのピアノが素敵すぎて聞き惚れてしまったのか、あまりに自然すぎたのか、はたまた気合の入り過ぎか、葵たんは入りをミスってしまった。またも「ごめんなさい」してしまうのだけど、その後は気を取り直してバッチリなパフォーマンス。
そりゃもちろん、目を閉じて葵たんの声と武部さんのピアノを堪能しましたとも。
シャッター音が気になる
ただ、多分スタッフだとは思うのだけど、客の近くでシャッター切りまくるのはおやめいただけませんでしょうかね。ロックやヒップホップのライブと違うのだから。
葵たん、子供のぐずりに幸せを感じる
ライブ中、赤ちゃんが何度もぐずっていた。シャッターの音と違い、こういうのはまったく構わない。むしろ愛おしくさえ思う。どうやら葵たんもそうらしく、「子供の声を聞くと幸せになる」とおっしゃっていた。
「もうちょっとやけんね〜」と博多弁が出る一幕も。葵たん同様、福岡出身の妻が言うには「博多弁が出るということは相手に対して心の障壁を取っ払っているからだ」と。うん。そう思うわ。
葵たん、映画の営業をする
葵たんと言う存在は営業という世界とは全く遠い存在だと思っていたのだけど、ライブ中何度も映画の宣伝をされていた。これも心の変化の一つのあらわれだと思う。決して鈴木Pの面前だというだけでもないだろう。
「いい映画だから、見て欲しい」という気持ちが伝わった気がする。実はまだ見ていない。DVDでいっか?と思ってたけど、映画に行く気になってしまったよ。葵たん、成功ですわな。
東北の話で涙ぐむ。自分も泣きそうになる。
葵たんが東北の学校に行かれた時の話があった。すごく歓迎されたそうだ。そしてその後、その学校の代表の子から手紙が来たらしい。葵たんはとても嬉しかったそうで、思わず思い出し泣き。不覚にも、自分もつられて泣きそうになってしまった。
「上を向いて歩こう」が出た!逝ったわ
「PROGRAM」には入ってなかったので一瞬気を落としたが、これはアンコールで出るに違いない!とすぐに気を取り直していたのだけど、やはり出た!
「コクリコ坂から」のキャッチコピーでもある「上を向いて歩こう」。今年はやっぱこれだわ。鈴木Pは時代性にこだわる。いつもコピーで相当悩んでおられると思うのだけど、今回は悩まなかったのではないだろうか。優しさと、前向きさと、明るさと。それくらい「これしかねぇ」的な強力なコピーだと思う。
この曲を葵たんが歌ってくれることにまた意義がある。まさに祈りと癒し。その歌声は天女のごとくだ。これが逝ってしまった理由だ。
3.11後、天皇皇后両陛下をはじめ、天皇家の方々は精力的に被災地を訪問された。ひたすら国家の安寧を祈り、そして心身ともに傷ついた国民を少しでも癒すためだと思う。恐れながら、このような崇高な天皇家の方々と、葵たんの姿が重なって見えた。
ところで、これレコーディングしてないの?
まとめ
いつにも増して、大変豪華で密度の濃いライブだったと思う。この記事の長さを見れば、客観的に見てもそれはよくわかる。
単に音楽的にというだけではない。手嶌葵という人格の様々なエッセンスに触れられたという意味でも、素晴らしいひと時だった。
葵たん、バンドの皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました!
6月からの映画キャンペーンが葵たんを変えたのかもと感じました。
返信削除これまで彼女はライブ回数は少なかったのですが、今回のキャンペーンで、ショッピングモールだのスーパーだので歌い、お客さんと近い場所で触れ合えたことは自信につながったのではないかと、勝手に想像します。
CD出す出さないにかかわらず、もっとライブしてほしいですね~。
いや〜、その通り。もっとライブして欲しいですね。
返信削除確かに、これまではちゃんとしたホールなどで歌うことが多くて、お客さんの顔が見えにくかったのかも知れませんね。
きっと葵たん自身が思っている以上に、みんな葵たんのことが大好きだと思うのですけどね。Twitterでの皆の反応見てて、そう思いました。知る限り、DISり皆無。顧客満足度100%ですよ。こういうのはなかなかないです。