公正な利用なら許諾不要 米の法制度に倣え 起業を促し,競争力強化へ 城所岩生 国際大学客員教授

日経09.10.14朝
・・・政府は,2009年の著作権法改正で個別権利制限規定を追加し,検索サービス事業者は日本国内にサーバーを置いてサービスを提供できるようになった。・・・経済産業省の情報大航海プロジェクト・・・サービスの芽すら育っていない・・・米国ではケーブルテレビ会社が,利用者が自宅の録画機ではなく,同社のサーバー上に録画し,再生できるサービスを提供・・・連邦高裁は侵害を否認する判決を下し,最高裁も支持・・・確かに著作権法の目的は文化の発展に寄与することにある。特許法のように産業の発達に寄与することを目的とするわけではない。・・・日本ではパロディーを適法とする最終判決はまだ出ていない。・・・日米ともベルヌ条約という著作権保護の国際条約に加盟している・・・グーグルは誰でもいつでもどこでも,歴史および文化の偉大な作品が探索可能なツールを持つべきだという前提のもと,このプロジェクトをはじめた。和解案がどう修正されようと,この初志を貫徹するべきだとしている。・・・国家戦略の視点でフェアユース導入を議論すべきであろう。

日本でも今年やっと検索サーバーを国内に配備できるようになったのか。しかし,だからと言って日本に再配備したサーバーがどれだけあるのだろうか。すでに手遅れだったのではなかろうか。

「情報大航海プロジェクト」のサイトも見てみた。「〜年度の取り組み」などが書いてあるが,「こんなすごい検索エンジンが出来ました!」などというような,わかりやすい成果は無いようだった。

記事でも言及されていたが,前に日本でもPCにある音楽をアップして変換してケータイでダウンロードするという問題になったサービスがあった。アメリカでは同様のサービスを最高裁も認めたらしい。すごいなこりゃ。この種の新しいサービスは現状の日本では潰される運命にあるようなので,もしやるならアメリカでということだ(^^);

どうやら日本は起業家が育つ土壌も,法律的な土壌もアメリカに負けているようだ。これでは勝ち目などあろうはずがない。教授も指摘しているように,せめて法律だけでも国家戦略の視点で早急に何とかしなければならないと思う。

しかし,グーグルはやはり確固たる信念とか理念とか大義というものを持っているので,たとえ現状の法律では無理があったとしても押し通す覚悟なのだろう。

一時はグーグルを無法者のように思っていたが,今はこれが世界を変えるということなのかも知れないと思っている。

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