「Android Tactile Slate」が開発されればiOSは打ちのめされるかもしれない | 携帯端末iPadに対抗 - 日経

日経10.06.12夕
・・・ソニーコンピュータサイエンス研究所は紙のような触感が味わえるタッチパネルを開発した。画面に圧力を感知するセンサーのほか、指で押された力を紙に触れたような感覚で押し返す機能も持たせる。本物の書籍のようなページをめくる触感があり、押す力を微妙に変えることで、めくれるページ数が正確に決められる・・・

おお!ソニーも頑張っておられるぞぉ!

感圧式ならペンタブレットなんかでも相当昔から実用化されているけど、これは触感フィードバック付き!まさに夢見たタクタイルインターフェースだ。「Touch Engine」というらしい。

TouchEngine - Research Gallery - Sony Computer Science Laboratories, Inc.
・・・タッチパネルは、広く普及しておりますが、メカニカルなスイッチと比べて、フィードバックがないことが最大の欠点となっています。TouchEngine は、圧電素子を用いてタッチパネルを振動させることにより、このような機器において触覚を再現します。・・・

そう。そうなんだよ。iPadのソフトキーボードは物理キーボードのサイズに近くなって打ちやすくなった。それでも使いにくい。その使いにくさの大きな理由の一つは、触感のフィードバックがないことだ。もし触感のフィードバックがあれば、かなり使い易くなると思う。


追記10.06.14
ソニーコンピュータサイエンス研究所は一時「セカイカメラ」に搭載されていた「Place Engine」の開発元でもある。ということは、研究者の方々は当然Androidでの動作も考えていると思われ。ソニーの電子書籍リーダーは劣勢となったけど、この技術で一気に盛り返す可能性もあるだろう。
PlaceEngine - Research Gallery - Sony Computer Science Laboratories, Inc.


この触感のフィードバックを作り出す原理は「ピエゾ効果(圧電効果)」というらしい。
ソニー、触感を再現できる携帯機器向けタッチパネルを開発
・・・ある結晶に圧力を加えると電圧が発生し、電圧を加えると振動が発生する「ピエゾ効果(圧電効果)」によって実現されたもので、ディスプレイのガラス面の下に振動が発生するフィルムが挟まれているという・・・

視覚や聴覚によるフィードバックはすでに古くから行われてきた。そして、ここへきてヒューマン・コンピューター・インターフェースの世界にもう1次元、触覚によるフィードバックが新たに加わろうとしている。これはまた、UI/UXを根本から考え直さなければならなくなるだろう。

例えば、iPadの出現で日本でもにわかに電子書籍が注目されるようになったけど、その電子書籍のUI/UX上の不満のひとつは、紙の本での重要なUIの一つである「ページ送り」だ。電子書籍では「本」の端をもってペラペラすることができない。しかし、もしタッチパネルに感圧機能と触覚フィードバック機能が加われば?紙の本の「ページ送り」UIも実現できるだろう。

すばらしい。ところで、SONYは今や明らかにAndroid陣営だ。
琴線探査: おかしい。なぜ脳が興奮しないのか? | Google I/Oカンファレンス2日目キーノート―Google TVとAndroid 2.2の詳細発表 - Tech Crunch Japan

SONYはこの技術をとっととAndroidで動くようにして、「Android Tactile Slate」を開発すべきだろう。すると、AndroidはiOSをビシビシに打ちのめすかもしれない。

ジョブズ氏もすでにタクタイルインターフェースの導入を考えておられるだろうか。もしAndoidが先を越せば、ジョブズ氏は恐らく地団駄踏んで悔しがるだろう。こういったUI/UXの進化は、Appleの根幹だと思うから。

iPhoneに使われている重要な部品の多くは、いまだ日本製らしい。「Touch Engine」といい、日本が世界をリードする可能性はまだまだある。自分も、自分のできることで頑張ろう!

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