2014年11月29日土曜日

「イスラム国」を目指す学生への池上彰さんの提言と「イスラム国」が欲しがる人材

日経14.10.20朝 池上彰の大岡山通信 若者たちへ 「イスラム国」目指した学生 殺害組織に命を懸ける愚

…その動機ははっきりしません。就職活動に失敗したから、という説もあるようですが、そんなことで命を懸ける気になるのでしょうか。

いま私は「そんなことで」と書きましたが、最近の学生にとって、就活で失敗することは、人生の一大事だと受け止めてしまう傾向もあるようです…

ストレスの多い日本社会。鬱屈した気分から、やけになって、”冒険”をしたくもなるのでしょうか。

しかし「イスラム国」は、抵抗する者は容赦なく殺害する組織。ここに戦闘員として加わるなら、「人を殺す」ということになるのです…

現状を打破したいと思っても、その結果が何をもたらすのか、その点への想像力が欠けているように見えることが残念です…

カンボジア系日本人の男性…彼が、このニュースを知って、怒ること、怒ること。「生きがいを見いだせないのなら、人々が生きるのに必死なカンボジアに来たらどうだ」と嘆くのです…

「就活失敗!人生\(^o^)/オワタ」という気持ちは分からないでもない。確かに日本は一度道を踏み外すとなかなか元の道に戻れないという流動性の少ない社会だと思うから。だからといって、自分は戦闘員になって人を殺そうとは思わないけれど。

池上さんはそういう若者に対し、「イスラム国」に行くくらいなら、カンボジアなど途上国に行ってはどうか?と提案する。

これも賛同できる。ただし、もし「イスラム国」が本当に残虐なだけのテロ組織であるならば。

どうも聞くところによると、「イスラム国」が完全制圧しているところはむしろ治安が良くなっていて、インフラも整備されてきているらしい。

確かに「イスラム国」は平気で首を切り落とすなど残虐な組織ではあると思う。しかし、どうもただ残虐なだけではないようにも思う。

その一つの理由として、「イスラム国」は戦闘員ばかりを集めているわけではなく、医者、経営者、技術者などを集めているらしいことが挙げられる。

ISIS Is Hiring Judges, Doctors And Engineers As Al-Qaeda Prepares For War Against Caliphate | Zero Hedge

As Al Arabiya reports, the newly named “caliph” said the appeal especially applied to “judges and those who have military and managerial and service skills, and doctors and engineers in all fields.”

つまり、「イスラム国」は彼らなりのやり方で本気で国家を建設しようとしているのではないかと。

だとすると、池上さんが「途上国に行って人の役に立て」というのは一つの選択肢だと思うが、それはひょっとすると「イスラム国」にも当てはまるのではないだろうか。

ただ問題は、「どこの国でも有能な人材を欲しがっている」ということだ。逆に言えば、「どこの国に行っても無能なら職は無い」ということだ。

そもそも有能な人材なら、社会が閉塞しているからと人のせいにしてヤケを起こしたりせず、自らの力で道を切り開くだろう。そういう人はきっとどこの国でも通用する。もちろん日本でも。

結局のところ、どのような境遇においても自分を磨くほか無いと改めて思い知る。