2012年5月6日日曜日

「全国無原発ストレステスト」とでも呼ぶべき壮大でリスキーな社会実験が始まった

日経12.05.06朝 国内原発稼働ゼロ 42年ぶり、泊3号機が停止
北海道電力は5日新や、国内の原子力発電所で唯一稼働している泊原発3号機(北海道泊村)で定期検査に入るため発電を停止した。国内のすべての原発の停止は1970年以来42年ぶり。・・・

日経記事より
泊原発3号機の出力がゼロになったことを示す表示
(5日午後11時3分、札幌市の北海道電力本店)

昨日、2012年5月5日の深夜、ついに国内原発稼働がゼロになった。エア脱原発の実現だ。

日本は一度原発非依存状態になって、本当に耐えられるのかどうか?耐えられないならばどれくらい耐えられないのか?政府が言っていることは正しいのか?正しくないのか?といった様々なことをハッキリさせるべきだと考えていたので、この意味では喜ばしい。

しかし、この「全国無原発ストレステスト」とでも呼ぶべき壮大な社会実験は、非常にリスキーであるという意味では喜ばしくない。シミュレーションで計算する例のストレステストとはワケが違う。なんてったっていきなり実地ですから。

当面この夏、電力は足りるのか?足りないのか?政府や報道ではもちろん、「足りない」と答えている。特に関西では大幅に足りないと。

本当にそうなのかな?ここでの問題は、政府や報道が考える「足りない」の意味と自分が考える「足りない」の意味が同じなのかどうかだ。

昨日のBS朝日のクロスファイアで枝野経産大臣はこうおっしゃった。

信用していただけないのは、例えば去年の夏も節電をお願いしました。今年の冬もお願いをしました。結果的にプラスになってるんです。

そら、マイナスになるということは、電気が突然止まるっていうことですから、これは絶対にしないんです。

結果的には、今年の夏どういうことになったとしても、夏が終わったところで、結果的にマイナスでしたってことには絶対しません。

この発言は、この問題に対する答えだ。

つまり、政府が考える「足りない」は「何か政策を打たなければならない状態」(経済にダメージを与えるかもしれない状態)であり、自分が考える「足りない」は「いきなり停電するかもしれない状態」なんだ。

そして大臣は「いきなり停電するかもしれない状態」は無いと断言した。

当然、その自信がおありなんだろう。ということは、やっぱり自分が考えるところの「足りてる」ということなんだけど・・・まぁ、最低最悪の事態はなさそうだ。

しかし「いきなり停電」が回避できても、計画停電があれば経済に大きなダメージを与えることになる。勝負の分かれ目は、ここを回避できるかどうかだろう。

ハッキリ言って憶測でしかないけど、枝野大臣の発言ぶりを見ても、政府も電力会社も相当な「親方バッファ」を持っている可能性が大アリだ。だから、きっと計画停電も回避できるんじゃないかと思ってる。

もし本当に計画停電を回避できないのであれば、もっと必死に原発再稼働を訴えているはずでは?悪いけど、今の政府の原発再稼働の訴え方では、単なる脅しにしか見えない。そして脅しに簡単に乗ってはいけない。

エア脱原発にはリスクがある。だからこそ、この夏で、是非この「親方バッファ」の存在の有無とその量をハッキリさせたいものだ。