2012年2月19日日曜日

神奈川県のがれきの受け入れに賛成したい。「安全だから」という理由じゃないけど。

日経12.02.18朝 がれき受け入れ 県に撤回を要請 処分場周辺の町内会
神奈川県の最終処分場周辺にある横須賀市内10町内会で構成する大楠連合町内会(長谷川俊夫会長)は17日、東日本大震災で発生したがれきの受け入れ計画を撤回するように求める要請文を黒岩祐治知事に提出した。県が町内会と個別交渉しないことなども求めた。県の最終処分場の「かながわ環境整備センター」の建設にあたって2002年に地元住民と結んだ協定では同センターが処理する廃棄物は県内の産業廃棄物は県内の産業廃棄物に限るとしている。協定の改定ががれき受け入れの前提となるが、放射性物質による健康被害や風評被害への懸念から住民の反発が大きい。

この問題、何となくスルーしてきた。神奈川県民なのに。きっと考えるのがイヤだったんだと思う。でも、何とか自分なりに考えてみよう。


まず、神奈川県の黒岩祐治知事は何と言っているのか?

みなさんへのメッセージ - 神奈川県ホームページ

・・・通常の排出量の10年分以上となる、約2,300万トンの震災がれきが発生・・・がれきの処理は、国難を乗り越え、東北が再生していくために避けては通れない課題であります。そのために、国民全体で力を合わせて、救いの手をさしのべなければなりません・・・受け入れる際の条件としては、震災がれきの放射能濃度のレベルを、1キログラム当たり100ベクレル以下にしたい・・・放射性物質に汚染されたものとして扱う必要がないとされております・・・

2300万トンものがれきが発生し、現地では処理しきれないので助太刀しよう。ただし、放射能汚染物質は受け入れない。というところだろう。

神奈川県選出国会議員の河野太郎議員がさらに詳細に書いておられる。

震災がれきの受け入れに賛成する|河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり

震災がれきQ&A|河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり


では、横須賀の大楠連合町内会の人々は何と言っているのか?

震災がれきについての要望 | 神奈川県議会議員(横須賀市) 安川有里 公式サイト

・・・「公害」を絶対に出さないことを最大の条件として・・・焼却灰を県の有する最終処分場に搬入することを、事前に協定当事者の芦名町内会に何らはかることなく表明・・・「焼却灰に含まれる放射能濃度の受け入れ基準」や「知事の言う(地元)はどこか」という根本的な質問にたいしても、あいまいな答弁を終始・・・「反省していない」等、地域の尊厳を著しく踏みにじる発言を繰り返し・・・一般ごみの焼却灰と分別できないことから、必ずしも震災がれきの焼却灰が搬入されず、高濃度の放射性物質等が搬入される可能性がある・・・下流域で放射性物質が濃縮される恐れがあり、最終処分場であることから、将来にわたっての安全が保障されない・・・震災がれき焼却灰の搬入による「風評被害」・・・子供たちや妊婦への放射性物質の影響を拭い去る十分な根拠が見当たらない・・・

放射能汚染物質は受け入れないといっても、法律で100ベクレル/Kg以下を汚染物質と呼ばないだけで放射能濃度はゼロではない。したがって、もし濃縮されれば高濃度になる可能性があるので危険。風評被害も心配。そもそも黒岩知事が信用出来ない。といったところだろうか。

うーん。

黒岩知事が言うように、もちろん被災地に助太刀しなければならないと思う。ただ、最終処分場となる横須賀の人たちと相談しなかったことには問題があったと思うし、100ベクレル/Kg以下だから安全だというのも違うと思う。濃縮の問題や、風評被害の心配も確かにあると思う。

しかし、自分はがれきの受け入れに賛成したいと思う。

安全だからという理由ではない。もはや国民が薄く広くリスクを引き受けるしかないと思うから。

みんながみんな「ウチはイヤ」と言っていたら、一体どこで処理するというのだろうか。被災地だけで?焼却灰を1箇所に集めれば集めるほどその周辺が危険になることがわかっているのに?

本当に危険なものなら、それはもう現地に封じ込めるしかないだろう。しかし、安全ではないけれどそれほどリスクが高くないなら、助太刀するためには多少のリスクを引き受けるしかないと思う。

とはいえ、ことの経緯から言って横須賀の人たちに無理強いはできない。

なんなら厚木の環境センターでがれきを受け入れてもらって構わないし、家の近くで埋められるところがあるならその焼却灰を埋めてもらって構わない。

神奈川県の中でも、全ての焼却灰を横須賀だけに集めるのではなく、広く、薄く、神奈川全域で分散させて集積して、可能な限りリスクを分散する方法は無いのだろうか。