乾燥の不思議 河尻定

NIKKEI MAGAZINE 10.02.21
池に眠るヒノキ
・・・滋賀県甲賀市の山奥・・・水中乾燥・・・現在、日本では高温の乾燥機の中に入れて短期間で乾かす方法が圧倒的に多い。水中乾燥の場合、1年ほど水につけてから引き揚げて、半年から1年置いておく。伊勢神宮で今も続いている伝統の手法だ。・・・水中乾燥は手間はかかるが、ムラなく乾くので割れにくい。しかも「樹木の油分が適度に残り、色、つや、香りのいい木材に仕上がる」・・・効率を追求する中で、失われていった先人の知恵・・・

気持ちよく汗を流す
・・・アイ・ケイ・ケイ(東京・板橋)の伊藤好則会長が開発した「愛工房」だ・・・開発にあたり伊藤さんが心がけたのは「スギの身になって考えること」。むりやり「汗」を絞りとるのではなく「自然に気持ちよく汗をかくようにした」という。実験を繰り返す中でたどり着いたのが45度という温度。伊藤さんにも理由はわからないが、高温乾燥より早く乾くという。・・・

たて続けに「NIKKEI MAGAZINE」の記事について書いていて、一つ疑問に思うことがあった。効率と品質に関わる話が多いのだ。

効率と品質。これらは多くの場合トレードオフの関係にある。ガンダムでだってシャア専用機は強いが量産型モビルスーツは弱い。つまり、効率を求めればpoorになるのだ。ではrichになるにはどうしたらいいか。それは効率を求めなければいい。いわゆる贅沢だ。

「NIKKEI MAGAZINE」はある意味で富裕層向けの作りだ思うので、そういうことかと妙に納得してしまった。

伊藤会長の「スギの身になって考えること」とのお言葉はよく覚えておこう。どんなことでも相手の身になって考え実行することが、結局はよい結果をもたらすということだ。

ここでも美輪明宏さんはきっと正しい思える。やはりスギにしてもソフトウェアにしても、何にしても愛だ。

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