2010年2月23日火曜日

だましの名画 十選 6 中央大学教授 山口真美 スーラ「化粧をする若い女」

日経10.02.23朝
・・・点描は視覚のマジックだ。点だけで描かれた絵は、輪郭は存在しない。点描の輪郭は、私たちの目と頭で作り上げる。明るさの差から、輪郭が作り出されるのだ。・・・色を見るのもマジックだ。点描はパレットの上で絵の具を混ぜるのではなく、観察者の目と頭でミックスさせる。テレビに色を見る原理と同じ仕組である。視覚を徹底的に計算しているのである。・・・

スーラ「化粧をする若い女」 - BS-i AQUOS美術館 かくて名画は生まれた。

ドット絵はまさにコンピューター上での点描だ。キャンバスがディスプレイで筆がピクセル。ドット絵、というよりドッターの人々には昔から惹かれ、リスペクトしている。

しかし、ドット絵はいってみれば単に点の集まりにすぎない。なぜそんなものに心惹かれるのか疑問だったが、この記事でその理由がわかった。それは、ドッター達がピクセルによって人に幻覚を見せるマジシャンだったからだ。

優秀なドッターは32x32ピクセルあればモノの形だけでなく表情や感情まで表現できる。彼らは1024個の正方形のマス目にどのように色を並べればモノの形や感情を表現できるか知っているのだ。

テレビだけでなく、ドット絵やアンチエイリアス処理も、人間が輪郭や色を目と頭で作りだして認識するようにできていなかったら存在しなかっただろう。画像処理プログラムも、ある意味でマジックなのかもしれない。

やはり芸術と科学は密接に関係している。