”殿堂”論争現場が批判 年収110万円若手冷ややか

日経09.08.22朝
・・・日本アニメーター・演出協会が昨年度、約2000人を対象に実施した初の大規模調査によると、20代の平均年収は約110万円、30代でも213万円だった。「才能ある人材が就職したがらない」「海外への発注が増え、国内の空洞化が進む」・・・東京大の妹尾堅一郎特任教授は「一番怖いのは、何もしないまま日本のコンテンツの力が弱まっていくことだ。与野党とも、冷静で前向きな議論をして欲しい」と指摘・・・

低い低いとは聞いていたが、そこまで低かったとは・・・イマドキ年収110万では本人すらも食っていけるかどうか・・・ましてや妻子を持つなど夢のまた夢・・・こりゃダメだ。

以前、韓国が国策として映画などのコンテンツを振興したと聞いたが、その結果「韓流」という形で花開いたのだと思う。国策としてコンテンツ振興を行なえば成功する一つの例だろう。そもそも日本のコンテンツ力は強いのだから、国が支援すればもっと強力になるはずだ。

大体、これまで国がコンテンツ業界に手厚い支援を行なったという話は聞いた事がない。そのくせ、今、若いクリエーターたちが苦しんでいるという時に、過去の偉大なクリエーター達の作品にすがって海外発信とは・・・短期的には成功しても中長期的には必ず失敗し、日本のコンテンツ力は衰退するだろう。

その時にはもう手遅れだ。ただでさえ中国などへの外注によってノウハウが流出しているというのに・・・そうなったらもう巻き返すのは容易ではない。

この記事のすぐ横にはまた別の記事が。

「文化発信、拠点が不可欠」
・・・計画案は、センター建設の理由について「メディア芸術を日本の優れた文化として国内外に発信するためには、拠点となる施設が不可欠だ」と説明。・・・

そりゃ確かにその通りだ。しかし考えなければならないのは、その前提条件である。その前提条件とは、日本に優れたメディア芸術が存在するということである。

この計画を進めたい人々に問うてみたい。この若いクリエーター達の現状を聞いて、10年後、本当に日本に優れたメディア芸術が生まれていると思いますか?と。

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