グーグル創業者の覚悟 「全員満足」より理念貫徹

日経09.06.08朝
・・・株主総会に、2人の創業者社長の姿がなかった。今年から「技術や製品開発に集中することにした」という。・・・この時2人は株主への手紙にこう書いている。「多くの企業はアナリストの意に沿うよう利益を出し続けるプレッシャーにさらされ、目先の利益にとらわれる。これは有害だ」・・・グーグルの技術発表会で部外者が「その技術でどう稼ぐのか」と質問すると、ときどきエンジニアは「まだ考えていない」と平気な顔で答える。・・・彼らを動機づけるのはストックオプション(株式購入権)ではなく、天才とともに「革新に参加する権利」だ。・・・ライブドア事件の渦中で同社の代表取締役を務めた山崎徳之氏は、世間を騒がせていた時期の堀江元社長らが「とにかく(世の中や市場に)ウケることをやりたがっていた」と言う。・・・鉄鋼王アンドリュー・カーネギー・・・自らの墓碑にこう記している。「ここに自分より優れた人々を集めるすべを知っていた男が眠る」

目先の利益を追わないためには、それなりの体力が必要になる。当然のことながら、生きるためにはそれなりに稼がなければならないからだ。これは大変なことで、誰もが出来るわけではないし、運も左右すると思う。

自分の場合は幸運なことに、様々な人々や、特に妻に支えられて何とか生活できている。本当に感謝しなければならない。

一方グーグルの創業者の2人は、自分よりもはるかに才能にも、資本にも、運にも恵まれていると思う。それは多分、世界を革新するという使命を与えられているから、いや、高く掲げたからではないかと思う。

そういった人の元には、自然と全てが集まってくるのだろう。もちろん彼ら自身の並々ならぬ努力がそれを継続させ、支えているに違いない。

逆にこの理念を貫く意思が弱まった時は、グーグルの終わりの時だろう。だから理念を貫く事はグーグルにとって最大の攻めであり防御なのだと思う。

彼らを見ていて思うのは、まず社会のために自分は何ができるのかという「使命」を見極める事が全ての根本だということ。そして見極めたら、使命を成すための努力を没頭して行なう事

彼らは「世界中の情報を整理する」という社会的使命を見極め、市場や株主にも目もくれずにその使命を成すための努力に没頭している。すばらしい。きっとやり遂げるに違いない。

一方、自分はどうか。物事に没頭することは元来得意な性分だが、自らの使命をしっかりと見極めているか?

ここが弱ければ、人も金も運も才能も集まってくる事はない。そもそも使命のない人間には必要がないのだから。しかし、これこそすぐに見極める事は非常に難しい。見極めるためには、常に自分と社会を注意深く観察しながら、今出来る努力を精一杯するしかない。

このブログはその、自分が成すべき使命を見極めるためのものなのだと改めて気づかされた。

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