日本のアイドルの進化は世界に類を見ない組織論から生み出されている、か - アイドルポップ進化論4 サエキけんぞう

日経13.11.28夕 際立つ個性、競い合う アイドルポップ進化論4 サエキけんぞう

日本のアイドルの進化は、コラボレーションの魅力や世界に類を見ない組織論から生じている。古くは映画界の「三人娘」というコラボが日本の芸能史を彩った…

85年に登場したおニャン子クラブは、秋元康のもと、コラボの可能性を拡大した…

なぜ大成功したかといえば、アイドルの魅力は、本質的にキャラの差異化にあるからだ。学校の放課後を思わせる番組の自然発生的な現場で、ライバル化が起こるほど、ファンにとって、素顔に近いキャラが深みを増していく。現在の集合アイドル隆盛の根本がそこにある…

97年デビューのモーニング娘…傍系グループの成功も導き、現在まで長期に渡るコラボ集合体の隆盛を導いた…

05年…AKB48が秋元康により組織される。おニャン子クラブとの違いは、自前の劇場というローカルに密着した足場を持っており、訓練を徹底化し、アイドル同士を競合させたことだ。集合アイドルの面白さを踏まえながら、日々の競争により技能習得と仕付けが徹底された。結果、活躍は長期にわたり、組織運営が整備され、多くの企画を引き起こした…

注目すべきは育成ノウハウを海外にも売りだしたことだ。日本のソフト力を当意味で意義深い…

NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の深い味わいは、こうした80年代から現在に至るアイドルの存在感、組織論の変化が物語に周到に組み込まれたことにある…

日本のアイドルの進化は世界に類を見ない組織論から生み出されている、か。

キャラの差異化、ライバル化。こういう手法は別にアイドルプロデュースに限った話ではないと思う。映画でも、アニメでも、マンガでも、大抵そうだと思う。

ただポイントは、フィクションの中でそういった差異化やライバル化を破綻なくコントロールしていくことは簡単でも、現実世界では難しいということだと思う。

現実世界で破綻なくコントロールしていくには、その組織論が必要なのかもしれない。

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