絵巻の時間軸で「環境によって同じものが全く異なる意味を持つ」と知る | アニメのふるさと 絵巻 十選 4 羽衣国際大学教授 安東民兒 - 日経

日経10.05.25朝
・・・映画「十戒」・・・この映画のクライマックスでは紅海が真っ二つに割れ・・・モーゼの一行が進み行く・・・その光景を彷彿とさせてくれるのが、図の「北野天神縁起絵巻」に描かれた「尊意の賀茂川渡り」・・・「十戒」に先んじることおよそ740年・・・牛車の方向は画面左向き。右から左に展開する、絵巻の時間原則に照らすと「行く」という行為を表していることが分かる・・・

画像を探したけど、残念ながら見当たらない。

今回の驚きはグラフィックの斬新さではない。何と言うか・・・絵巻の持つ時間軸だ。改めて絵巻は単なる絵ではなく、一枚の絵でありながら、時間軸を持った絵なのだと驚かされる。

絵巻という環境は、右から左へ時間が流れていく。だから左へ向いていれば、それは「行く」ということを意味するのだと。

これは、環境というコンテクストによって同じものが全く異なる意味を持つということだ。鎌倉時代の人々は、これを意図的に表現手法として使っていたわけだ。すばらしい。

「環境によって同じものが全く異なる意味を持つ」これは絵に限らず、何かのヒントになりそうだ。

しかし、この絵巻は80mもあるらしい!なんと言う時間軸!これはやっぱり国宝だわ。
【レポート】総延長80mに及ぶ一大絵巻--九州国立博物館で「北野天神縁起絵巻」平成記録本全巻公開中 | ライフ | マイコミジャーナル

しかもつい最近、九州国立博物館の近くまで行ったじゃないか!時間がなかったのもあって、素通りしてきてしまった・・・今度は絶対行く。

コメント

このブログの人気の投稿

レオナルド・ダ・ビンチはなぜノートを「鏡文字」で書いたのか?

macでsmb(samba)共有サーバーに別名で接続(別アカウント名で接続)する方法

Google DriveにCURLでアップロードするには?