世界の書籍・図版ネットで無料閲覧 ユネスコが「デジタル図書館」

日経09.04.22夕
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は二十一日、世界各国の図書館が収蔵する貴重な書籍や図版などをインターネット上で無料閲覧できる「世界デジタル図書館」を開設したと発表した。・・・「源氏物語」や日本国憲法、古地図など・・・文化的に重要とされている資料を集めた・・・http://wdl.org

ウィキペディアを初めて知った時も衝撃を覚えたが、このユネスコのデジタル図書館もなかなかのものだ。人類史における貴重かつ重要な文化のアーカイブとして、これからも永遠に続いていって欲しいと思う。

ユネスコは世界遺産で有名だが、建物だけを扱っているのではないとわかった。こういった資料だって立派な世界遺産なのだから当然かもしれないが。

ソフト開発者として興味をもったのは資料のビューアーだ。それぞれの資料はTIFFやJPGやPDF形式でダウンロードできるが、サイト上でもこのビューアーを使って閲覧する事ができる。このビューアーは画像の拡大縮小にグーグルマップなどでお馴染みの、いわゆるDEEPZOOMが使われていた。

動作を一見するとFlash(Flex)かなぁと思ったが、ソースを見てみるとswfの記述はなく「seajax」の文字が。どうやらajaxのようだ。

もう少し調べてみると、どうやらマイクロソフトの「DEEP ZOOM COMPOSER」というもので作ったらしい。元々はsilverlight用のツールのようだが、ajax仕様で書き出しする事も出来るようだ。

少し前にiPhoneのアプリでも公開された「seadragon」の関連のツールらしい。Windows用だがダウンロードできる。別にsilverlightを使うつもりがなくても便利そうだ。


■日本のコンテンツ集

東アジアでは中国に次ぐコンテンツ数。日本にはもっと貴重な資料があるはず。もっと日本のコンテンツが公開されたらいいな。


Maps of Ezo, Sakhalin, and Kuril Islands(北海道近辺の古地図)

1854年に日本人が書いた北海道近辺の地図。カムチャッカ半島方面までカバーしている。この頃「Russia was also showing interest in this area at this time. 」という事なので、まだ日本の領土ともロシアの領土とも決まっていなかったようだ。

領土というと、遠い昔にはじめから決まっているものという印象があるが、この地域は約170年前にはまだ誰のものとも決まっていなかったわけで、不思議な感じがする。

いや、もし現地に人がいたなら彼らの領土だったはずだ。もしそうなら日本、ロシア、現地の人々の3者がいたはずで、日本のものだ!ロシアのものだ!といっても、現地の人々にとってはきっと迷惑だったに違いない。

昔は地図を書くということは、領土化のための一つのステップだったのかもしれないと思った。


The Constitution of Japan (The Official Gazettes, a Special Edition)(日本国憲法)

初めて現物写真を見た。特にカバーや飾りも無く、本当に単なる紙のようだ。この紙っぺらが日本社会のルールの源泉となっているわけだ。すごい事だ。


The Tale of Genji: Volume One, Kiritsubo(源氏物語)

恐らく薄い和紙のためと思うが、うっすらと裏に書いてある文字も見える。しかし日本人なのに、読めない(^^);


Satomi and the Eight “Dogs”(里見八犬伝)

カバーもイラストもついていてカッコイイ。表紙だけで内容は見れないようだ。


うん。かなり勉強になった。ユネスコありがとう!

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